タイプ | |
有料/無料 | 無料 |
ライセンス | GPL |
執筆時のバージョン | 3.0 Stable |
ユーザ登録の要否 | 不要 |
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- 以前はJoomlaPackと呼ばれていたエクステンションの後継版。JoomlaPackより高速・安定しているらしい。
- サイト全体(ファイル+データベース)を簡単操作でバックアップできる。
- バックアップしたファイルは簡単にリストアが可能。またサーバの移転やドメインの変更などにも対応できる。
- サイトにアクセスすることなく自分のPCからバックアップできる(専用アプリケーションが必要)
- ここで紹介するのはフリー版だがさらに機能を追加した有料のプロ版がある。
インストールと日本語化
上記リンクからAkeeba Backupのコアファイル(com_akeeba-X.X-core.zip)をダウンロードし、エクステンション→インストール/アンインストールからインストールして下さい。日本語化する場合は言語ファイルをダウンロードし(Joomla!じゃぱん版を使っている方はja_JP locale、J!User版を使っている方はja-JU locale)、Akeeba Backupコアと同じ方法でインストールして下さい。 なおこの言語ファイルは、当サイトで作成したJoomlapackの言語ファイルをベースに、Joomla!メモのKanonさんがAkeeba Backup用に再構成したものです。Kanonさんに感謝!
バックアップ先の変更
まず始めにバックアップしたファイルを保存するディレクトリを変更します。前バージョンのJoomlapackではデフォルトの保存場所を変更しないと警告が表示されていたのですが、Akeeba Backupでは特に表示されないようです。ですが、バックアップをより安全にするため保存先の変更をしておくことをお勧めします。
まずFTPクライアントなどを使用し、公開ディレクトリと同階層または上位階層へディレクトリを作成して下さい。例えばさくらインターネットの場合、/home/ユーザ名/wwwが公開ディレクトリですが、バックアップディレクトリは/home/ユーザ名/backupのように作成します。ディレクトリの名前は自由に決めて構いません。
インストール後「コンポーネント」→「Akeeba Backup」へアクセスすると次のようなコントロールパネルが開きますので「設定」をクリックします。
「出力ディレクトリ」欄の「参照」ボタンをクリックすると次のようなディレクトリ選択画面が表示されます。緑色で表示された部分をクリックすると階層を移動できますので、先ほど作成したバックアップディレクトリを指定後「使用」をクリックして保存して下さい。
バックアップする
もしサーバの移動を行うためにAkeeba Backupでバックアップする場合、バックアップ前にJoomla!標準のSEF機能をOFFにして、.htaccessファイルを無効化(htaccess.txtなどにリネーム)しておくことをおすすめします。サーバの環境によりSEFや.htaccessの設定方法が異なるため、万が一リストア後正常にアクセスできない場合、問題の切り分けがしやすくなります。
では早速バックアップしてみましょう。
コントロールパネルの「今すぐバックアップ」をクリックします。
次のような画面が表示されるので、必要であれば適当なコメントを入力し「バックアップ開始」をクリックします。
バックアップが開始されます。この画面が表示されている間、他のページに移動してはいけません。完了するまでしばらく待ちます。
完了すると次の画面が表示されるので「バックアップ管理」をクリックします。
「アーカイブ」のリンクをクリックするとバックアップしたファイルをダウンロードできます。ただしブラウザでダウンロードすると正常にダウンロードできない場合がありますので(特にファイルのサイズが大きい場合)、FTPクライアントを使用してダウンロードする事をおすすめします。
また標準の設定では、バックアップファイルが「JPA」と呼ばれるAkeeba Backup専用のファイル形式となっています。リストア作業を行う場合はこのファイルを自動的に解凍してくれますが、例えばファイルの中身をPCで確認したい場合など、「Akeeba eXtract Wizard」というソフトウェアが必要になります(詳しくは後述)。
リストアする(異なるサーバにリストアする)
AkeebaのサイトからAkeeba Kickstartをダウンロードしデスクトップ等に解凍します。
最初に試したのはKickstart 3.0 Stableですが、リストア実行時にエラーとなり進むことができませんでした。そこでDeveloper's ReleasesのSVN174を使用したところうまくいきました。始めに3.0 Stableを試してみて、ダメだったらDeveloper's Releasesを試してみると良いかもしれません。
「kickstart.php」というファイルがありますので、FTP等を使用しこ、のファイルとJPA形式のファイルをJoomla!のルートディレクトリにアップロードします。
kickstart.phpの日本語言語ファイルはJoomla!メモさんからダウンロードできますので、必要な方はダウンロード後、kickstart.phpと同じ場所へアップロードして下さい。
次にブラウザから次のURLへアクセスします。
http://あなたのURL/kickstart.php
次の画面が表示されるので内容を確認し「Click here or ~」のリンクをクリックします。
「1.Select a backup archive」にアップロードしたファイルが表示されているのを確認し「Start」をクリックします。
進行状況を示すプログレスバーが進み・・・
次の画面が表示されたら「Run the Installer」をクリックします。
インストーラが起動します。「必要な設定」「オプション設定」「ディレクトリ」が全てグリーンになっている事を確認し「次へ」をクリックします。もし「No」という赤い表示になっていたら、php.iniや.htaccessを使用して設定を調整して下さい。
この画面で「セッションが書き込めない~」旨のメッセージが表示される事があるようです。再読込すればおそらく直ります。
データベースの設定を行います。既存のサーバにリストアするなら変更する必要はありません。異なるサーバにリストアする場合は、データベースのホスト名やユーザ名、パスワード、データベース名などを改めて入力して下さい。「次へ」をクリックします。
リストアの進行状況が表示され、完了したら「OK」をクリックします。
必要に応じてサイトの設定を変更します。「次へ」をクリックします。
「あなたのサイトの設定を~」が表示されたら「installationディレクトリを削除」のリンクをクリックします。
次の画面で「OK」をクリックします。
正常にリストアできていればフロントエンドが表示されるはずです。最後にリストアで使用したkickstart.phpとJPAファイルを削除して下さい。また.htaccessやSEF設定を無効にした場合、改めて設定して下さい。
バックアップの設定
必要に応じてバックアップの設定を変更できます。設定項目が多数あるtので主要な設定だけを紹介します。
まずはAkeeba Backupのコントロールパネルからアクセスできる「パラメータ」から。
パラメータの画面はこんな感じです。「バックアップ完了後にメール」を「はい」に設定すれば、バックアップ完了時点でメールが届くようになります。
その他、コントロールパネルからアクセスできる「設定」には多くの設定が存在します。その中でもクォータ機能は便利な機能の1つです。バックアップで使用するディスク領域またはバックアップ数を事前に設定しておき、それを超えたバックアップは古い順から自動的に削除されるので、「いつのまにかバックアップだけで容量オーバー」なんて事を防ぐ事ができます。
Akeeba eXtract Wizardを使用してファイルを解凍する
Akeeba Backupの標準バックアップ形式であるJPAは、一般的な解凍ソフトを使用しても中身を見る事はできません。解凍するにはeXtract Wizardというデスクトップアプリケーションが必要になります。
OS毎にアプリケーションが用意されているので、適切なファイルをダウンロードしインストールして下さい。使い方は難しくないので割愛します。
私が試したのはバージョン3.0.2ですが、このバージョンの場合、解凍元や解凍先のファイルのパスに日本語などのマルチバイト文字が含まれていると正しく動作しませんでした。またDeveloper's Releaseにある古いバージョンのeXtract Wizardであれば、日本語を含んでいても解凍できるようです。
Akeeba Remote Controlを使用して自分のPCからバックアップする
Joomla!のバックエンドにログインすることなく自分のPCのデスクトップからバックアップできるのが「Akeeba Remote Control」というアプリケーションです(Windowsのみ)。
設定方法を紹介しようと思ったのですが、Joomla!メモさんの記事が非常に良くまとまっていたのでそちらをご紹介します。ただ一点だけ補足すると、以下の作業を行う前にJoomla!のバックエンドから「サイト」→「基本設定」→「システム」→「Webサービス有効」を「はい」に設定しておく必要があります。
Akeeba SiteDiffを使用してバックアップ間の差分を確認する
ある時点のバックアップ以降、どのファイルが追加/変更/削除されたのか確認するアプリケーションが「Akeeba SiteDif」です(Windowsのみ)。例えばサイトがハックされた場合などにどのファイルが変更されたのかを確認するために有効です。ダウンロード後、通常通りインストールして下さい。
Akeeba SiteDiffを起動すると次のような画面が表示されます。「Reference」の欄には比較元のJPAファイルを、「Current」には比較先のJPAファイルをそれぞれ指定し、「Start」をクリックすると結果が表示されます。変更なし(Unmodified)、追加(Added)、削除(Deleted)、変更(Changed)などが色分けしてファイルが表示され、「Filiter Results」を使うと結果を絞り込めます。
フリー版とプロ版の違い
上記で紹介してきた内容は無料で利用できるフリー版に関するものです。Akeeba Backupにはさらに機能を追加した有料のプロ版が存在します(30€/年)。プロ版で可能になることを少し紹介しておきます。なお実際に試したわけではないので間違っている箇所もあるかもしれません。
CRONを使用したバックアップのスケジューリング
ある特定の日時に自動でバックアップを起動することができます。標準で搭載されているクォータ機能と併用すれば、バックアップを完全自動化できます。
バックエンドからのリストア
バックアップファイル管理画面から簡単にリストアできるようになります(kickstart.phpファイルとJPAファイルのアップロードが不要)
クラウドサービスにバックアップできる
Amazon S3やDropboxなどのサービスにバックアップを保存できるようです。
その他詳しい内容は以下で紹介されています。
http://www.akeebabackup.com/akeeba-backup-for-joomla/core-vs-professional.html